045 その坂道の脇に設置されてる自動販売機を双眼鏡で見ながら 「あ、大きな蛾が飛んでるな?」 なんて思っていたら、坂道の一番上のほうから物凄い勢いで下ってくる奴がいた。 「なんだ?」と思って双眼鏡で見てみたら全裸でガリガリに痩せた子供みたいな奴が、満面の笑みを浮かべながらこっちに手を振りつつ、猛スピードで走ってくる。奴はあきらかにこっちの存在に気付いているし、俺と目も合いっぱなし。 ちょっとの間、あっけに取られて呆然と眺めていたけど、なんだか凄くヤバイことになりそうな気がして、急いで階段を下りて家の中に逃げ込んだ。 ドアを閉めて、鍵をかけて 「うわーどうしようどうしよう、なんだよあれ!!」 って怯えていたら、ズダダダダダダッって屋上への階段を上る音が。明らかに漏れを探してる。 「凄いやばいことになっちゃったよ、どうしよう、まじで、なんだよあれ」 って心の中でつぶやきながら、声を潜めて物音を立てないように、リビングの真中でアイロン(武器)を両手で握って構えてた。 匿名さん2015/06/18 01:20
046 しばらくしたら、今度は階段をズダダダダッって下りる音。もう、バカになりそうなくらいガタガタ震えていたら、ドアを ダンダンダンダンダンダン!! って叩いて、チャイムを ピンポンピンポン!ピポポン!ピポン!! と鳴らしてくる。 「ウッ、ンーッ!ウッ、ンーッ!」 って感じで、奴のうめき声も聴こえる。 心臓が一瞬とまって、物凄い勢い脈打ち始めた。さらにガクガク震えながら息を潜めていると、数十秒くらいでノックもチャイムもうめき声止んで、元の静かな状態に……。 それでも当然、緊張が解けるわけがなく、日が昇るまでアイロンを構えて硬直していた。 あいつはいったい何者だったんだ。もう二度と夜中に双眼鏡なんか覗かない。 匿名さん2015/06/18 01:21
049 僕たんちは公園の隣なんです。両親が温泉へ出かけてる金土の場合はドキドキだよ。 夜中の公園の駐車場に長い時間止まってる怪しい車の中を二階から双眼鏡で… ヤバい連中なら即110しなきゃと両親から言われてるから。 とよく見るんだけど…車の中でわゎんなにしてるんだろ〜 匿名さん2015/06/18 01:331