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☆FANCY☆ファンシー☆ MG-95
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悪質ホスト匿名通報ダイアル 0120-924-839TBS『リブート(日曜劇場)』
毎週日曜日 よる9時〜
⚡️人生を、再起動せよ。
🕵️ 妻殺しの罪を着せられた平凡なパティシエ(鈴木亮平)が愛する家族を守るため、事件を捜査している刑事に“顔を変える=リブート(再起動)”し、真実を追い求めていく“エクストリームファミリーサスペンス”。
【キャスト】
鈴木亮平、戸田恵梨香、原田美枝子
黒木メイサ、矢崎滉、北村有起哉
酒向芳、塚地武雄、津田篤宏(ダイアン)
ほか
2026年1月スタート!
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担当に「好きな人いるの?」と聞いたら3秒黙って答えた。
「いる。でもその子には一切営業しない。」
どういう意味か聞いたら続けた。
「好きな子を客にしたくない。客になった瞬間、数字になるから。」
胸が痛かった。
「その子、誰か知ってる?」
「知らない方がいい。」
帰り道ずっと考えた。
翌週また行った時、担当が言った。
「また来てくれた。」
嬉しそうだった。
数字にしたくない子と、数字として来てる私が、同じ顔で迎えられてた。
それでも通うのをやめられなかった。
922
ホスクラに5年間通い続けた常連が、最後の夜に初めて本名を名乗った話を聞いた。担当から直接聞いた。その客、5年間ずっと偽名を使ってたらしかった。源氏名じゃなく、本名に近い偽名だった。
「なんで偽名を使ってた?」
最後の夜に聞いたら答えた。
「本名を知られると、現実に引き戻される気がして。」
「どういう意味。」
「ここにいる間だけ別の人間でいたかった。」
ホスクラにいる間だけ、別の名前の別の人間でいたかったらしかった。
「現実の自分が嫌いだったの?。」
「嫌いというより、疲れてた。」
「5年間もなにから?」
少し間があって答えた。
「全部から。仕事、家族、自分自身。ここだけが疲れなくていい場所だった。」
「なんで今日やめるの?」
「疲れなくなったから。」
「何が?」
「ここで5年間、別の名前で生きてたら本当の名前で生きることが怖くなくなった。」
別の名前で生きることで、本当の名前に戻れたらしかった。
「最後に本名を教えて。」
客が名乗った。担当が復唱した。
「覚えた。」
「もう来ないけど、覚えててね。」
「覚えてるよ。」
それだけだった。5年間偽名で通った人間が、最後の夜だけ本物になった。
923
デリヘ◯で指名先のホテルに着いたら動けなくなった。
ドアを開けた男の顔を見た瞬間、頭が真っ白になった。
施設の職員だった。
小学3年から18歳まで育った施設の担当職員だった。
向こうも固まった。
5秒間、誰も動かなかった。
先に口を開いたのは向こうだった。
「帰ります。」
「私も帰ります。」
2人で部屋を出た。
廊下で向き合った。
「いつからやってるんですか。」
「半年前からです。」
「なんで。」
「お金が必要で。」
男が黙った。
「施設を出た後、うまくいかなくて。」
「相談してくれればよかった。」
「できなかった。先生に心配かけたくなくて。」
先生と呼んでた。
10年以上経っても、先生だった。
924
>>923
「今どこに住んでるんですか。」
「池袋のアパートです。」
「仕事は。」
「これだけです。」
男がスーツのポケットから名刺を出した。
「施設の連絡先です。困ったことがあれば電話してください。仕事のことも、生活のことも、相談に乗れます。」
「でも先生、今日ここに来てたじゃないですか。」
男が黙った。
「私のことを言える立場じゃないのはわかってる。でもあなたのことが心配だから言ってる。」
名刺を受け取った。
男が先にエレベーターに乗った。
扉が閉まる前に言った。
「元気でいてくれれば、それだけでいいから。」
3ヶ月後、仕事をやめた。
名刺に電話した。
「やめました。」
「よかった。次の仕事、一緒に探しましょう。」
施設を出て10年後、また先生に助けてもらった。
あの廊下がなかったら、電話できなかったと思う。
925
恵比寿のラウンジで働いてた時の話。
いわゆる「ガチ恋おじさん」がいた。
50代のおじさん。最初の印象は普通だった。
礼儀正しくて、話が面白くて、嫌な客じゃなかった。
問題が起きたのは3回目だった。
帰り際に言ってきた。
「付き合ってください。」
「お気持ちはありがたいですが、仕事なので。」
「本気です。」
「わかってます。でも仕事の場所なので。」
「仕事じゃなくなったら付き合ってもらえますか。」
「やめたら会わないので。」
「会いに来ます。」
「困ります。」
翌週また来た。
また告白してきた。
同じやりとりをした。
その次の週も来た。
また告白してきた。
半年間、毎週同じやりとりをした。
しんどかった。
でも不思議と怖くなかった。
悪意がなかったから。
本気すぎて怖かったけど、傷つける気持ちがないのはわかってた。
926
>>925
半年後、突然来なくなった。
1ヶ月経っても来なかった。
2ヶ月経った頃、店に手紙が届いた。
私宛てだった。
開けたら便箋が3枚入ってた。
読んだら固まった。
「告白を半年間続けて申し訳ありませんでした。先月、妻に全部バレました。」
奥さんがいたらしかった。
「ラウンジに通ってることも、毎週告白してることも、全部知られました。妻は泣いていました。私は最低でした。」
続きを読んだ。
「あなたへの気持ちは本物でした。でも妻への気持ちも本物でした。2人を同時に好きになってしまって、自分でもどうすればいいかわかりませんでした。」
「妻と話し合いました。離婚すると言われました。でも私はもう一度やり直したいとお願いしました。妻は考えてくれると言ってくれました。」
最後の1行を読んだ時、少し泣きそうになった。
927
>>926
「あなたに告白し続けたことで、妻がどれだけ大切だったかに気づきました。おかしな話ですが、本当のことです。ありがとうございました。」
返事を書いた。
「お手紙ありがとうございました。奥さんと上手くいくことを願っています。」
それだけ送った。
返信は来なかった。
半年後、同じおじさんが店に来た。
顔が違った。
穏やかだった。
「妻と、やり直せました。」
「よかったです。」
「報告したくて来ました。もう告白しません。」
笑えた。
「ありがとうございます。」
「最後に1つだけ聞いていいですか。」
「どうぞ。」
「迷惑でしたか。」
少し間があって答えた。
「迷惑でした。でも嫌いじゃなかったです。」
おじさんが頷いた。
「それで十分です。」
帰っていった。
二度と来なかった。
ガチ恋されて、振り続けて、奥さんのところに帰っていったおじさんがいた。
告白されて一番よかったのは、最後の「迷惑でした。でも嫌いじゃなかったです。」が言えた瞬間だったと思ってる。
928
恵比寿の高級ラウンジで10年働いてたお姉さんがやめる日に「一番印象に残ってる夜はいつですか。」と質問をした。
少し考えて答えた。
「7年前の夜。」
「何があったんですか。」
「客が泣いた。」
「泣いた客は他にもいたんじゃないですか。」
「いた。でもその客の泣き方が違った。」
「どう違ったんですか。」
「声を出して泣いた。大人の男が、声を上げて泣いた。」
「何があったんですか。」
「その日、会社が倒産したらしかった。」
「なんでキャバクラに来たんですか。」
「家に帰れなかったらしかった。奥さんに言えなくて。」
「どのくらい泣いてたんですか。」
「1時間。ずっと泣いてた。」
「その間、何をしてたんですか。」
「隣に座ってた。それだけ。」
929
>>928
「何も言わなかったんですか。」
「言えなかった。何を言っても違う気がして。」
「1時間、黙って隣にいたんですか。」
「そう。ただ隣にいた。」
「その後どうなったんですか。」
「泣き止んだ後、男が言った。」
「なんて言ったんですか。」
「『ありがとうございました。家に帰れそうです』って。」
「それだけですか。」
「それだけ。お金を置いて帰った。」
「その後その客は来たんですか。」
「来なかった。」
「ずっと来なかったんですか。」
「3年後に来た。」
「どうなってたんですか。」
「全然違う顔をしてた。スーツも違った。」
「なんで来たんですか。」
「報告しに来たって言ってた。」
「何の報告ですか。」
「新しい会社を立ち上げたって。」
「倒産した後、また会社を作ったんですか。」
「そう。3年かけて作ったらしかった。」
「なんで報告しに来たんですか。」
少し間があって答えた。
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