000
新型コロナウイルス-39
+本文表示
195
迎えに来てくれた病院の看護師が集中治療室に案内してくれる時、病院の現状を話してくれました。20床程の集中治療室は全てコロナ陽性の患者で埋まっています。皆、男女20代から50代の比較的若い人ばかり。更に20人の自発呼吸が出来る患者が酸素吸入を受けています。ネットやテレビのニュースで報じられている通り、60代以上の呼吸不全の人に付ける人工呼吸器が足りていないのです。今出来ることは、他の重症患者のために、動かせる状態の患者をまだベッド数に空きがある別の病院に動かすこと。一人運ぶと、その人だけでなく、もう一人の命を救う事になります。
196
動かせる状態といっても、自発呼吸ができず、口から挿入した管を通じて肺に直接酸素を送り込む人工呼吸器をつけているので、薬で敢えて鎮静されていて意識がない患者ばかりです。日本のニュースでイタリアの病院の様子が報道されているようですが、地獄とか戦場とか言われているかもしれません(日本のワイドショーはそういうセンセーショナルな言葉を選びますよね)。実際のクレモナの病院の集中治療室は静かな戦場という言葉が合っていると思います。その中で、医療スタッフが懸命に救える命を救おうとしています。定年退職をしたドクター、別の地域の看護師も応援に来ているそうです。彼らに対してのリスペクトの為にも、私は不安を煽るようなスキャンダラスな情報に寄ってたかる事はしたくないと思います。
197
搬送中、救急車の中では、モニターでバイタルサインをチェックしながら、投与薬の量を調整します。
4時間の移動中、陽性患者と同じ空間の中に居て大丈夫なの?と思われるかもしれません。実際には、経口挿管タイプの人工呼吸器の場合、鎮静剤を投与され、患者は完全に眠っているので、咳やくしゃみをしたり、話したりする事がありません。勿論、一回、患者に触れたら、毎回消毒をして手袋を付け替えるなど、最大の感染予防は行なっていて、事故感染の危険性はかなり低いです。
198
搬送先のクーネオの病院はコロナ陽性患者の受け入れにとても慣れていて、専用の出入り口、エレベーター、廊下があります。彼らだって、ベッド数に限りがあるはずなのに、搬送患者を受け入れられる時は受け入れる。私が実際に見た限り、イタリアの医療現場では、華々しいエピソードや、地獄絵みたいなものはありません。静かに、皆ができることを淡々とこなしています。
199
クレモナの病院の静かな夜の集中治療室で見た光景は、イメージしていたものとは違いました。一般的には重症化するのは既往症がある高齢者だと言われていますが、ここで戦っている人たちは、もともと既往症があったのではなく、健康だった人ばかりです。病院のベッドで病気と戦っている彼らの顔が私の家族や知人たちの顔と重なり、この病気を何とかして抑えこまなくては、この状況を他の街で起こさせてはいけないと思うのです。だからこそ、イタリア中で行われている封鎖政策をしっかり守って、それぞれが感染しない、うつさないようにようにする事、出来るだけ感染のピークが一気に来ないように、数を抑えることを目指さなくてはいけないのです。
200
201
花王のキッチンハイターで消毒液が作れる。
アルコール消毒剤が売っていない場合に活用できます。
202
長い!
203
トヨタの高岡工場で感染者、愛知県
204
※このスレッドのコメントはこれ以上投稿できません。