「コロナワクチンをやめろ!」役所に抗議する人たちのヤバさ
ネット用語でいう「電凸」は深刻だ。先ごろ、若年者への接種を決めた京都、愛知、岡山などで、その自治体の外部からの抗議電話が殺到し、行政の窓口が停止する事態があった。 危険性を説く内容のほか、「人殺し」の声や「殺す」という脅迫もあったという。担当者の困惑が報じられていた。SNSで繋がり、電話番号を共有して「行動しましょう」と呼び掛ける輩がいて、その多くは、ネットに転がる反ワクチン思想のデマに触れていることが分かっている。 今回のワクチンをめぐってのデマは様々だ。たとえば「不妊になる」。これは接種された「mRNA(メッセンジャーRNA)」が人体に溜まるという不確かな説に基づいている。そうした正式な報告はなく、mRNAは短期間で分解されることが分かっている(厚労省などの発表による)。 また、声高に言われる「治験が終わっていない」も誤りだ。製薬会社による治験完了日の記載を誤認したもので、簡単に言えば、現在はどんなワクチンの承認後にもある観察期間に入っている。承認に必要な治験の段階は終わっている。