001 「わが子は他の子と違うのではないか」 最近よく耳にするようになった「ギフテッド(生まれつき突出した才能を持った人)」かもしれないというよりも、発達や見た目などを周りの子と比べて、“わが子の違い”を心配する親は多い。 「おもちくん」こと、星野未来くん(1歳)は、まさに“他の子とは違う”姿で生まれてきた。すべすべの白い肌によく動く手足。むっちりしたほっぺがチャームポイントの可愛らしい赤ちゃんだが、その瞳を覆うまぶたはない。頭蓋骨の半分と眼窩(がんか:眼球を支える頭蓋骨のくぼみ)、頬骨が欠損しており、鼻の骨や耳は小さい。顔と頭蓋骨の形成異常だが、病名がついておらず、世界でもめずらしい症状だという。 匿名さん2024/05/12 13:47
002 手術をして下まぶたを形成したものの眼球が剥き出しになっている部分があるため、一日数回の点眼と、夜眠るときには眼球に軟膏を塗ってラップで覆うケアが必要だ。嚥下障害があるため、よだれや痰は吸引し、食事は胃ろうから摂取する(現在、少しずつ口から食べることも練習中)。夜間は人工呼吸器で酸素を注入している。 最近は週に1度、数時間ほど専門の施設へ通所するようになったが、多くの時間は育休中の両親が自宅でケアしながら育てている。 「大変は大変ですけど、意外と慣れますよ」。母親のしほさん(33歳)はあっさりと言う。 半年前から配信するようになったYouTubeチャンネル「星のミライChannel」で、夜間のケアの様子を公開したところ、「やってること夜勤の看護師さんなんよ」「正直、こんなにいろいろなケアが必要だとは想像していませんでした。ご両親に頭が下がります」といったコメントがたくさんついた。 匿名さん2024/05/12 13:47
003 妊娠中から綴っているブログ「星空の下、優しい世界〜ウサギ顔で産まれた我が息子〜」でも、日々起こる未来くんの突然の体調不良などにも冷静に対処し、医療関係者顔負けの処置をしている様子が読み取れる。 「当たり前のようにやっていたことがここまで驚かれるとは想像していませんでした」。そう笑うしほさんに頼もしさを覚えるが、この境地に達するまでには、もちろん多くの不安や葛藤があった。 「もともと、ものすごくネガティブなんです。後ろ向きというよりは、前に進むためのネガティブというか……。わからないことが怖いので、不安要素を取り除きたいから、とにかく悪いことはすべて考えたり調べたりしておくんです。お腹の中にいたおもちくんに異常が見つかったときもそうでした」(しほさん) 匿名さん2024/05/12 13:48
004 「頭部を上から見た際に頭蓋骨がレモン型に変形している」「個人差と言えないレベルに目が離れている」「鼻の骨が短い」「下顎がすごく小さい」 しかし、医師にもそうなっている原因はわからない。エコーで見る限り、見た目の異常以外は元気に育っているとのことでホッとしつつも、しほさんは症状から推定される病気をインターネットで鬼のように検索しては不安を募らせていった。 しかしそのとき、父親の孝輔さん(27歳)はこう思っていた。 「オンリーワンの子が来てくれた!」 その意味をこう話す。 「大抵の人が『自分の個性って何だろう』と迷うことが多いですよね。でもおもちくんは、もともとものすごい個性を持っているんです。それって強いな、と。生まれる前からそう思っていたけれど、YouTube配信を始めてからよりそう思うようになりました。 匿名さん2024/05/12 13:49
005 未来くんは現在、1歳4カ月を迎えた。障がいの影響はわからないことが多く、検査を重ねているが、診断名もいまだついていない。 それでも、身長87p、体重10.8kgとなり、同年齢の子の中でも大柄なほうだ。孝輔さんの口の動きを真似したり、ピアノのおもちゃを弾いたり、元気にたくましく成長している。 「あ、未来が泣いてる。パパちょっと見てくれる?」 取材中、しほさんが孝輔さんを促した。はた目には未来くんの表情に変化は見られない。呼吸を確保するために生まれたときから気管を切開しているので、未来くんは声を出せないのだ。また、まぶたを閉じることができないため、目で表情を作ることも難しい。でも、2人には未来くんの「泣いた」「笑った」などの感情の変化がわかるという。 帰り際、「よかったら、おもちくんに触ってあげてください」と声をかけていただいた。しほさんと孝輔さんに愛おしそうに見つめられた未来くんの小さな手を握る。 はた目ではなく正面から向き合うと、その空気感から確かに彼が笑っているのがわかった。それは、ただただ幸せそうな子どもの笑顔に見えた。 匿名さん2024/05/12 13:51