139 セ・リーグのクライマックスシリーズ(CS)最終ステージが14日、神宮球場で開幕。巨人がヤクルトを4―1で破り、1勝のアドバンテージを持つヤクルトとの対戦成績を五分とした。 主将の一振りで、どうしても取りたかった初戦をモノにした。4回に畠山に先制ソロ弾を許した直後の5回1死二塁。坂本が魅せた。3ボール1ストライクからの5球目。ヤクルト先発・石川の高めに浮いたシンカーを振り抜いた。高い弧を描いて左翼席へ飛び込む逆転1号2ラン。ヒーローインタビューで「思い切って高い球は打ちにいこうという気持ちで打席に立ってました。久しぶりに気持ちのいい、会心の当たりでした」と背番号6の笑顔がはじけた。 6回には1死二、三塁から代打・アンダーソンが右前へ2点適時打を放ち、突き放す。7回から登板したマシソンが無死一、二塁と危機を背負ったが、救援した山口が3人斬り。9回は沢村が締めて、逃げ切った。 初戦を取ったが、対戦成績を五分としただけとあって、坂本は「まだ1勝1敗で気も抜けないですし、何とかファンのみなさんと一緒に勝ち上がって日本シリーズいけるように頑張ります」と気を引き締めた。 匿名さん2015/10/15 07:03
140 クライマックスシリーズ(CS)最終ステージ(S)がセパ同時に開幕し、セ・リーグは巨人がヤクルトに勝ち、対戦成績を1勝1敗(ヤクルトに1勝のアドバンテージを含む)とした。1点を追う5回、坂本が逆転2ラン。6回には代打アンダーソンが2点打を放った。先発の内海は毎回走者を出しながらも5回2死まで1失点と粘った。5番手の山口が白星を挙げ、最後は沢村が締めた。 痛めた首のことなど、どうでもよかった。ありったけの力で坂本は振り抜いた。「久しぶりに気持ちのいい、会心の当たりでした。内海さんが粘っこく投げていたし、いい場面で打てて良かった」。すぐには走り出さず、その場で視線を上げて打球がスタンドに消えるのを見届けた。首を傾けても、この時ばかりは痛みを感じなかった。 匿名さん2015/10/15 07:11
141 3度目の正直だった。1点を追う5回1死二塁。3ボール1ストライクから、狙いを定めたのはシンカーだった。「簡単には直球では来ない。浮いてきたら思い切って振ろうと思っていました」。初回に右飛、3回は空振り三振と、石川に打ち取られていた球種だった。読み通り、高めに抜けた122キロを捉えた。逆転2ラン。阪神とのCS第1Sで10打数2安打と沈黙したキャプテンが、復活のV弾を巨人ファンが待つ左翼席に突き刺した。 体はボロボロだった。第1S第3戦の6回、暴投の隙を突いて三塁から本塁にヘッドスライディング。地面から約1メートル、本人が「やばかったです」と振り返るほどの高さからダイブして得点したが、代償は大きかった。翌朝、目が覚めると、首の右側を中心に痛みが広がっていた。タッチをかいくぐろうと、ホームベースの右側に回り込もうとしたからだ。東京Dでの全体練習ではフリー打撃もノックも行わず、ハリ治療と電気治療に専念。自宅に帰っても極力、患部を動かさなかった。 匿名さん2015/10/15 07:13
142 周囲には「大丈夫です」と絶対に弱みは見せなかったが、万全ではなかった。100%の力でスローイングすると激痛に襲われ「ダメだ」とつぶやいた。試合開始30分前のベンチ裏。両手で首を持って目を閉じ、決戦の舞台へ。7回2死二、三塁の守備では、川端のライナーをキャッチしてピンチを切り抜けると、あまり感情を表に出さない男が、回転しながら何度もガッツポーズ。強い気持ちがあふれ出ていた。 クラブハウスから2本の試合用バットを手に球場入りした。「2本で大丈夫ですかね」と打ち損じて折れることを心配していたが、ひと振りでヤクルトを沈めた。これで対戦成績は1勝1敗。「相手にプレッシャーがかかると思うし、何とか勝ち上がって日本シリーズに行きたいです。首は普通に動けているので大丈夫です」。昨年は王者ながら阪神にまさかの4連敗を喫した最終S。主将のフルスイングでもぎとった1勝は、下克上への第一歩だ。 匿名さん2015/10/15 07:13
143 初回2死から二ゴロに倒れるなど、3打数無安打。連続試合安打は3でストップした。「(小川は)何度も対戦しているし、もう少ししっかりやれないといけなかった」 匿名さん2015/10/15 22:12
145 神宮で迎えたヤクルト戦 先発ポレダが大量失点、打線も勢いを見せず惨敗だった 神宮に響くファンのため息、無言で帰り始める選手達の中、昨年のゴールデングラブ賞の坂本は独りベンチで泣いていた 手にした栄冠、喜び、感動、そして何より信頼できるチームメイト・・・ それを今の巨人で得ることは殆ど不可能と言ってよかった 「どうすりゃいいんだ・・・」坂本は悔し涙を流し続けた どれくらい経ったろうか、坂本ははっと目覚めた どうやら泣き疲れて眠ってしまったようだ、冷たいベンチの感覚が現実に引き戻した 「やれやれ、帰って合コンにでもいかなくっちゃ」坂本は苦笑しながら呟いた 匿名さん2015/10/17 12:41
146 立ち上がって伸びをした時、坂本はふと気付いた 「あれ・・・?東京ドーム・・・?お客さんがいる・・・?」 ベンチから飛び出した坂本が目にしたのは、外野席まで埋めつくさんばかりの観客だった 千切れそうなほどに旗が振られ、地鳴りのように「橙魂込めて」の応援歌が響いていた どういうことか分からずに呆然とする坂本の背中に、聞き覚えのある声が聞こえてきた 「おすぎ、守備練習だ、早く行くぞ」声の方に振り返った坂本は目を疑った 「お・・・小笠原さん?」 「なんだピーコ、居眠りでもしてたのか?」 「よ・・・慶喜コーチ?」 「ナンダョ坂本、カッテニウルフサンヲ引退サセヤガッテ」 「ラミレス・・・」 坂本は半分パニックになりながらスコアボードを見上げた 1番:坂本 2番:松本 3番:小笠原 4番:ラミレス 5番:阿部 6番:長野 7番:高橋 8番:藤村 9番:東野 匿名さん2015/10/17 12:45
147 暫時、唖然としていた坂本だったが、全てを理解した時、もはや彼の心には雲ひとつ無かった 「勝てる・・・勝てるんだ!」 古城からグラブを受け取り、グラウンドへ全力疾走する坂本、その目に光る涙は悔しさとは無縁のものだった・・・ 翌日、ラブホで冷たくなっている坂本が発見され、菅野と澤村と亀井は五反田で静かに息を引き取った。 匿名さん2015/10/17 12:49