102 忘れかけていた感触だった。余韻を味わうように、坂本は左手にバットを握りしめたまま、打球の行方を目で追いながらピョンピョンと横に跳ねた。「余計なことは考えずに、集中していきました。必死に食らいついた結果。インサイドを打てないことが多かったですが、久しぶりにいい形で打てました」。高々と舞い上がった打球は、左翼席上段で弾んだ。 試合を決めたのは、0―0の4回1死二塁で回った打席。野村のシュートは内角低めの絶妙のコースに決まりかけたが、坂本のバットコントロールが一枚上手だった。肘をたたみながら、ゴルフスイングのように振り抜いた。打球の音も角度も、文句なし。10日・阪神戦(甲子園)以来、10戦39打席ぶりとなる12号2ランは、今季17度目の勝利打点となった。原監督は「今季一番の飛距離が出た。見事だった。インサイドをうまくさばけるのが、彼の特長。非常に良さが出た」と絶賛した。 匿名さん2015/09/25 06:28
103 9月に入って一時はフォームを崩し、この7連戦序盤、ヤクルト戦(神宮)と中日戦(ナゴヤD)は4戦16打数1安打0打点と低迷していた。それでも「終わったことを振り返っても、ダメだった結果が変わるわけじゃない」と前を向き続けた。指揮官から「こういうときこそ、キャプテンが引っ張らないといけない」とハッパをかけられたからだ。 球場入りする時間を早めて打撃の映像をチェックしたり、練習だけでなく試合の中でも試行錯誤した。復調の兆しが見え始めてきたが、一方では「あまり、フォーム、フォームとならないように」とも戒めていた。最後の微調整は、自分だけが知る感覚が頼りだった。22日の阪神戦(東京D)、両軍無得点の6回に決勝タイムリー。この日はV弾に続き、7回先頭で左前打。マルチ安打は8試合ぶりだった。兆しは、確かな手応えに変わった。 匿名さん2015/09/25 06:29
104 これで東京D11連勝。ヤクルトとは2差のままだが、26日から本拠地で2連戦が控えている。「追いかける立場も経験しているし、チャレンジャーの気持ちで戦っている。(ヤクルトは)強いチームですが、僕らも負けられない。連勝して、優勝に近づけるように頑張ります」。天王山を前に、頼れる男が帰ってきた。 匿名さん2015/09/25 06:29
105 3回2死から左前安打を放ち、次打者・阿部の打席で二盗を決めた。「(大混戦は)なかなか経験できることではないですし、こういう中で野球ができることを幸せに感じながら、しっかりとやりたいです」 匿名さん2015/09/26 22:50
106 ティー打撃、フリー打撃ではフォームを入念に確認しながら打ち込んだ。「残り3試合、負けることはできない。とにかくしっかりとやっていきたいです」(Gランド) 匿名さん2015/09/30 22:36