ワクチン未接種より接種済みの人の感染率が高くなっている
JBpress
(篠原 拓也:ニッセイ基礎研究所主席研究員)
ワクチン接種について、気になるデータが明らかになった。「新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード」の事務局が作成した資料で、ワクチン接種歴別の新規陽性者数のデータだ。それによると、年代によっては、2回接種したほうが未接種よりも新規感染率が高いという。
実際のデータについて見てみよう。次の表はアドバイザリーボードで提示された6月6日から12日のデータをもとに作成したものだ。(中略)年齢区分別に見ると、30代、40代、60代、70代では、いずれも2回目接種済みのほうが未接種よりも10万人あたりの新規陽性者数が多い。つまり、これらの年代では、2回目接種済みのほうが新規感染率の高い「逆転現象」が起きている。
このうち特に、65−69歳では、3回目接種済み(10万人あたりの新規陽性者数17.1人)と比べても、未接種(同15.2人)のほうが少ない。ワクチンを打ったのに感染率は高いという状況になっている。この表によると、40代〜70代(50代を除く)では、2回目接種までの感染予防効果はほぼ消失してしまっていることになる。
(篠原 拓也:ニッセイ基礎研究所主席研究員)
ワクチン接種について、気になるデータが明らかになった。「新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード」の事務局が作成した資料で、ワクチン接種歴別の新規陽性者数のデータだ。それによると、年代によっては、2回接種したほうが未接種よりも新規感染率が高いという。
実際のデータについて見てみよう。次の表はアドバイザリーボードで提示された6月6日から12日のデータをもとに作成したものだ。(中略)年齢区分別に見ると、30代、40代、60代、70代では、いずれも2回目接種済みのほうが未接種よりも10万人あたりの新規陽性者数が多い。つまり、これらの年代では、2回目接種済みのほうが新規感染率の高い「逆転現象」が起きている。
このうち特に、65−69歳では、3回目接種済み(10万人あたりの新規陽性者数17.1人)と比べても、未接種(同15.2人)のほうが少ない。ワクチンを打ったのに感染率は高いという状況になっている。この表によると、40代〜70代(50代を除く)では、2回目接種までの感染予防効果はほぼ消失してしまっていることになる。