188 これは、おそらく秩父の遺体発見現場であるマンホール蓋であろうと思われます。ご確認ください。」(高原)『了解いたしました。ご協力ありがとうございます。で、佐山治はどこで殺害されたのでしょうか?』 (大崎)「安羅木一郎は、佐山治を安羅木が働いていた吉原ソープ店の店内で殺害したと。 そう自供しています。そして、佐山治の車で遺体を秩父まで運んだそうです。」(高原)『そうですか。』(大崎)「取調べは先ほど始まったばかりですが、 匿名さん2012/09/23 21:15
189 東京地検の捜査担当検事からは、佐山治の事件も品川湾岸が捜査するようにと。すでに指示が出ています。秩父東署さんのほうにも、さいたま地検ですか?検事さんから連絡があるはずです。」(高原)『では、こちらは捜査本部解散ですね?』(大崎)「そうなると思います。いやぁ、秩父東署さんは、一生懸命やってくれて、こちらも助かりましたよ。資料もたくさん送って頂いて。あなたとは話が合いそうですな。こんど一杯どうです?(笑)」(高原)『ですね(笑)。こちらこそ近いうちに。お願いします。』 匿名さん2012/09/23 21:15
190 (高原)『ところで、その安羅木何とかという被疑者逮捕の決め手は何だったのですか?』(大崎)「平和島の女遺体発見現場。そこの近くに落ちていた馬券の紙片です。そこから前科持ちの指紋が検出された。私がよく知ってる奴で、なんと佐山治からヤミ金で金を借りていた男です。」(高原)『ほお。』(大崎)「そいつが働いていたのが被疑者と同じ吉原のソープ店だった。奴に、例の3枚の写真を見せたんです。そしたら、写真に写っている男が安羅木だと判明した。」 匿名さん2012/09/23 21:15
191 (高原)『指紋の奴が破り捨てた馬券の紙片が、たまたま被疑者の靴底に付着していた。それが、現場で剥がれ遺留されたと。そういうことですか?』(大崎)「おっしゃる通りです。この馬券が無ければ、安羅木一郎は浮上しなかったでしょうな。ラッキーでした。」 ・・・・・・そう、ボーイの平野田が、よく店の入り口で破り捨てていたハズレ馬券。その小さな紙片が、安羅木の靴底に付着してたのだ。これが安羅木逮捕の有力証拠になろうとは。この紙片が、安羅木の命取りとなったのである。 匿名さん2012/09/23 21:16
192 他方、殺害された佐山治。彼は、ヤミ金以外に何か大きな収入源があった。それは一体何か?もちろん、大崎にその話はとっくに伝えてある。しかし、秩父東警察署の捜査本部解散が決まった以上は、あとは大崎の裁量で、必要ならば継続捜査をやってもらうしかない。事件は自分の手を離れたのだから。・・・・・・ 大崎が戻った取調室。再び空気に緊張が走る。(大崎)「なあ安羅木。西田美幸の大まかな話はさっき聞いた。佐山治の殺害を知られ、ゆすられていたと。俺の推測通りだ。 匿名さん2012/09/23 21:16
193 次に、佐山治殺害の件を話してもらおうか。奴といつ出会ったのか?なぜ殺害するに至ったのか?どうやって殺害したか?遺体を秩父で捨てるまでの経緯を話せ。おい!聞いているのか?安羅木!佐山治の件は、こちらも情報不足なもんでね。」 数分間の沈黙があっただろうか、ようやく安羅木は、重い口を開き、佐山治殺害の【真相】を語りだす。・・・・・・・(続きは次回) 匿名さん2012/09/23 21:16
194 【小説】「愛の蹉跌」=第20回= 品川湾岸警察署3階の取調室。逮捕された安羅木(やすらぎ)一郎は、秩父にて腐乱白骨死体で発見された佐山治との出会いを大崎刑事に話し始める。(安羅木)「私が勤務していた吉原エンペラーに佐山が初めて来店したのは、2009年2月でした。それ以前も、彼は頻繁に吉原に足を運んでいましたので、顔は知っていました。彼がヤミ金のパシリであることもです。当時、上司の横尾という店長がエンペラーにおり、彼と佐山は親しそうでした。」 匿名さん2012/10/01 15:08
195 ・・・(横尾)「ああ、佐山さん!いらっしゃいませ。当店初のご利用ですね。有難うございます。」(佐山)『おお!横尾君ご苦労!!せやな、初めて遊びに来たで!!ええ娘が仰山おる聞いとったさかい、来てみたんや!』(横尾)「有難うございます。是非当店自慢のコンパニオンとお遊び下さい。安羅木く〜ん!佐山さんを待合室にご案内して!」・・・ (安羅木)「いらっしゃいませ。飲み物は何がよろしいでしょうか?」(佐山)『せやな、おッ電話や。おまえちっと待っとれや!』 匿名さん2012/10/01 15:08
196 『おらッ!借りたもんキチンと返さんかい!返済できへんやと?待てるわけあらへんがな!ふざけんなッコラ!なに考えとんじゃい!われ!』 エンペラー待合室に佐山の怒声が響き渡る。ヤミ金債務者に怒鳴りつける佐山。ピンク色のスーツに身を包みサングラス。身長165cmほどで、体重は100キロはあるだろう。ズボンのベルトが腹肉に隠れて見えないほどの太りようだ。佐山の怒声に周囲の待客達は仰天する。 ・・・(安羅木)「その後、佐山はたまに来店してました。 匿名さん2012/10/01 15:09
197 が、その年の5月だったか、佐山は、なんと毎週来店するようになったのです。多いときは週に2日、いや3日来店することもありました。」(大崎刑事)『ふん。それはなんでだ?』(安羅木)「エンペラーでナンバー1の人気姫だった弥生という嬢がいました。本名は岡野芙美江です。風俗を引退し、現在は富山県にいます。」(大崎)『つまり、その女を気に入り、佐山は入れ込んだというわけか?』(安羅木)「はい。」(大崎)『で?お前は、佐山の金回りの良さに目をつけたと。それで、奴から金を強奪しようと。そう考えたわけか?』 匿名さん2012/10/01 15:09