014 時は1593年頃。文禄の役(第1次朝鮮出兵、1592〜93年)のさなか、秀吉は前線基地を構えた肥前名護屋城(佐賀県唐津市)そばの瓜(うり)畑で、仮装大会を開いた。江戸時代に刊行された「絵本太閤記(たいこうき)」などの書物にも登場する。 茶の商人となり秀吉に茶をたてた蒲生氏郷(うじさと)、仏具を入れる箱「笈(おい)」を肩に担いで高野聖(こうやひじり)を演じる前田利家、「あじか」と呼ばれるザルの商人をまねる徳川家康ら、名だたる武将が周囲を大いに笑わせている。 秀吉も瓜の商人となった。菅笠(すげがさ)に腰蓑(こしみの)姿で籠を担ぎ「味よしの瓜めせめせ」と声を張り上げる。堂に入った様子である。 なぜこんな催しをしたのか。絵本太閤記には仮装の時に「名護屋の御在陣(ございじん)も徒然(つれづれ)におはしませば」とあり、城の陣中は退屈だったことがうかがえる。 匿名さん2015/06/13 07:19
015 この頃、秀吉は朝鮮での戦果を待つ間、茶や能にも親しんでいる。ほかにも何か面白いことを、と考えるのは不思議ではないと、大阪城天守閣研究主幹・北川央さん(52)はみる。 「秀吉はもともと庶民の出。昔の自分を懐かしむと同時に、武家育ちの家臣が、ぎこちなく庶民のまねをする様子をひたすら楽しんだのでしょう」。いかにも、遊興好きの秀吉らしい知恵といえそうだ。 別の見方をするのは、コスプレなどのサブカルチャーに詳しい神戸大教授の油井清光さん(60)(社会学理論)だ。 「普段、人は上司と部下の立場を意識するものだが、肩書を外した『無礼講』という非日常を一緒に経験すると、互いに連帯感が強まる。中だるみしていた自軍の結束を強めようとしたのでは」と想像する。 古来、仮装の文化は様々あろうが、無礼講で笑いに包まれるような催しを考える人は当時、どれほどいただろうか。 匿名さん2015/06/13 07:19
016 この頃、秀吉は朝鮮での戦果を待つ間、茶や能にも親しんでいる。ほかにも何か面白いことを、と考えるのは不思議ではないと、大阪城天守閣研究主幹・北川央さん(52)はみる。 「秀吉はもともと庶民の出。昔の自分を懐かしむと同時に、武家育ちの家臣が、ぎこちなく庶民のまねをする様子をひたすら楽しんだのでしょう」。いかにも、遊興好きの秀吉らしい知恵といえそうだ。 別の見方をするのは、コスプレなどのサブカルチャーに詳しい神戸大教授の油井清光さん(60)(社会学理論)だ。 「普段、人は上司と部下の立場を意識するものだが、肩書を外した『無礼講』という非日常を一緒に経験すると、互いに連帯感が強まる。中だるみしていた自軍の結束を強めようとしたのでは」と想像する。 古来、仮装の文化は様々あろうが、無礼講で笑いに包まれるような催しを考える人は当時、どれほどいただろうか。 匿名さん2015/06/13 07:21
017 明治時代に始まった時代祭。装束を身にまとう人たちも楽しんでいる(10月22日、京都市上京区で)=宇那木健一撮影 現代も人々は心から仮装を楽しんでいる。平安遷都1100年記念の1895年に始まった京都・時代祭。その盛大な仮装行列は先月22日も、時代装束をまとった約2000人が参加した。大半は町の人々だ。 初参加の京都市下京区の会社員、三輪香結子さん(33)は「出雲(いずもの)阿国(おくに)」にふんした。艶(あで)やかな装束に太刀を担ぐポーズで5万人余りから喝采を浴び、「行列を引っ張るつもりで歩きました。普段の会社員とは全然違う自分を見つけた気になりますね。この感覚はまた味わってみたい」とうれしそうだ。 匿名さん2015/06/13 07:22
018 時代装束だけでなく、舞妓(まいこ)姿で歩く「体験もの」、アニメキャラクターにふんする「コスプレ」なども、いま人気を集め、海外の人々が注目する。 武将にふんして3年になる本岡さんも「ただのおっさんがヒーローになれるんです」と魅力を語りつつ、秀吉に思いをはせる。「あの仮装大会は、家臣に庶民の気持ちを考えてほしいという意図だったのかも。私も観光客の方々をもっと幸せにできないか、そんな気になります」 目的はどうあれ、みんなを楽しませる仮装ならば良し。秀吉はきっとそう言うだろう。 匿名さん2015/06/13 07:22