自閉症スペクトラムグループは定型発達グループのように単語を文の中に自然に統合することをしない。これは同型異義語を含む文をを朗読させる実験でも明らかである。文章完成法検査を用いた研究でも、自閉症スペクトラムグループは文全体の意味を参照することに失敗することが多い(例えば’Little boys grow up to be men and…?’という文章に続けて、普通は’strong’を選ぶが、ASDグループは’women’を選ぶ者が多い)。
中枢性統合の弱さはASD者の言語的統合の特性に関する仮説となりうる。断片化されて羅列的な語りをすることがASD者の特徴として予想され、またこれは言葉の細部に集中して理解する特徴でもある。ASD者の語りが特異であることは多くの研究で示されており、彼らの日常言語において見られるコミュニケーションの困難も明らかに中枢的統合の弱さと関連がある。