228 検察側は、刑法42条1項には、『罪を犯した者が捜査機関に発覚する前に自首したときは、その刑を減軽することができる。』とある。「減軽することができる」であって、「減軽しなければならない」とは規定されていない。この趣旨は、被告人の犯行態様、罪質の悪質さ、被告人に改悛の情があるか否か、被害の程度などを裁判所が総合的に判断し、裁判所に被告人の刑を減軽するか否かを決める裁量を与えたものだ。本件では、佐山治は、事件を起こした反省がまったく見られず、 匿名さん2012/10/06 16:15
229 しかも医療少ねん院を出所した直後の犯行であり、非常に悪質である。さらに、何の罪もない被害者を殺害され、遺族の被害感情は実に厳しいものがあること。また、佐山治の再犯の可能性が高いと思われること。佐山治本人はいうまでもなく、彼の両親や親族から遺族への被害賠償はまったく行われていないし、賠償をする意思すらないと見受けられること。以上の点を考慮すれば、佐山治に自首を認めるべきではないと検察は反論した。・・・そして、佐山治の刑事裁判がいよいよ大詰めとなったある日の公判期日。 匿名さん2012/10/06 16:16
230 検察側の証人として、被害者の夫、つまりは岡野芙美江の父が法廷に立った。この日、芙美江も法廷の傍聴席にいた。芙美江は、この日、初めて佐山治を目にしたのだ。芙美江の父は、妻を殺害された悲しみと、被告人への怨念が日に日に強まっていること。娘も大変な心的ショックを受けており、学校を休みがちになってしまったこと。同じような思いをする遺族が将来二度と出ぬよう、佐山治に厳刑を科して欲しいこと。以上の点を女性裁判長の面前で申述した。 匿名さん2012/10/06 16:17
231 そして、岡野芙美江と父が退廷した直後のことである。佐山治は顔を真っ赤にし、いきなり女性裁判長に大声で噛みついた。(佐山治)「ちぇ!なに言いとんねん!あのオッサン!てめえの女房が殺されたは、運が悪かったんや!(笑)ただそれだけのことやろ?なあ、裁判長はん。そう思うやろ?」(裁判長)『被告人!黙りなさい!』(佐山治)「なんじゃい!このクソばばあ!黙れとはなんやねん!ワイは未成年やで!少年法で保護されとるんや!ワイは自首したんや!ワイには人権ちゅうものがあるんや!」 匿名さん2012/10/06 16:17
232 (裁判長)『ひとまず休廷しましょう。被告人を退廷処分とします!』・・・・佐山治のような犯罪者は、実は珍しいケースではない。法廷で裁判官に盾突くのはさすがに少ないかも知れないが、自らが犯した犯罪を真摯に反省する犯罪者など少ないものだ。多少古い統計データであるが、平成15年(2003年)における刑法犯のうち、再犯者が占める割合は、なんと49.6%にのぼる。半数弱は再犯者による犯罪なのだ。殺人、強盗、強姦、放火の凶悪犯についてみると以下の通りである。 匿名さん2012/10/06 16:17
233 殺人→41.1%、強盗→37.6%、強姦→33.3%、放火→46.9%。そして、法務省の矯正予算(刑務所、拘置所、鑑別所などを維持管理するための予算。受刑者に対する社会復帰支援事業なども含む)は、なんと2282億円にものぼる(2011年度)。前述の受刑者の出所後の再犯率を見る限りにおいて、わが国の犯罪者矯正政策がうまくいっているとは思えないであろう。うまくいかないものに、年間2282億円もの‘血税’がジャブジャブとつぎ込まれているのである。毎年である。 匿名さん2012/10/06 16:18
234 犯罪者の矯正、つまり刑事政策は社会に必要である。犯罪者にも人権がある、その通り。犯罪者の社会復帰を支援する、これも必要。その通り。だが、これだけの膨大な予算をつぎ込む以上は、日本の矯正政策が効果的なのかどうか?絶えず検証する姿勢。これもまた重要であるのは論を待たない。しかし、当の法務省は当然のこと、日本では国会議員や、刑事法が専門の学者達もこのような問題意識がゼロなのである。財政難が叫ばれ、消費税をはじめとした租税アップが次々に行われる昨今である。 匿名さん2012/10/06 16:18
235 仮に、現行の犯罪者矯正政策が誤りであり、効果がないのであれば、早急に見直す必要がある。効果がないものに、膨大な税金を支出するほど今の日本には余裕は残っていないであろう。だいたい、犯罪者の「矯正」「社会復帰」という言葉じたいが、刑罰を教育刑と捉える立場である。そう、日本の矯正政策は、基本的に刑罰を教育と捉える思想に立脚している。犯罪者を「教育」し、社会に復帰させ、二度と犯罪に手を染めないように国家が支援するというもの。 匿名さん2012/10/06 16:19
236 だが、上記の統計データを見る限り、教育刑の限界は明らかではなかろうか?となると、刑罰を応報刑、つまり、目には目を。歯には歯をといった厳罰化を推進していく。これが、これからのあるべき姿ではなかろうか?同じことは、少年法にもいえる。少年法の分野だと、たとえば少ねん院送致処分は刑罰ではない。つまり、前科にならないのである。 匿名さん2012/10/06 16:19
237 これも、国家が非行少年を教育していくという教育刑思想そのものである。だが、少ねん院送致処分を受けた未成年者が、成人になって犯罪者となり、刑務所の受刑者になるケース。これも言うまでもないが非常に多いのだ。となると、少ねん院での教育(?)。これも見直すべき時期に来ているように思えてならない。・・・・(次回に続く) 匿名さん2012/10/06 16:19