日本維新の会・吉村代表の続投決まる…執行部一新、副首都構想の実現に「一致団結する」
2025/08/07

　日本維新の会は７日、党代表選を実施するかどうかを所属議員らに問う投票の結果、代表選は不要との意見が多数となり、吉村代表（大阪府知事）の続投が決まったと発表した。前原誠司共同代表が兼ねる国会議員団代表の後任を選ぶ８日の選挙には、藤田文武・前幹事長ら３人が立候補を届け出た。藤田氏の勝利が確実な情勢となっている。

　吉村氏は再任が決まった後、大阪市内の党本部で記者団に「社会保険料を下げる改革と副首都の２本柱を軸に公約を実行する政党でありたい」と強調した。参院選公約で掲げた社会保障改革や首都機能を代替する「副首都構想」の実現に向け、「一致団結する」と決意を語った。

　維新は党規約で、国政選挙や統一地方選後、４５日以内に党代表選を実施するかどうかを所属議員らの投票で決めると定める。今回の投票資格者は８４２人で、電子投票の結果、実施に反対が５２１票と、賛成の９３票を大きく上回った。党代表選になれば不出馬を表明していた吉村氏が「信任」>>10を受けた格好だ。投票率は約７３・３％だった。

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　維新は参院選で目標に掲げた改選６議席を上回る７議席を得たが、関西以外の選挙区では全敗した。比例票は２０２２年の前回選からほぼ半減し、国民民主、参政両党に及ばなかった。

　ただ、「党の顔」は吉村氏以外に見当たらないのが現状で、執行部に不満を持つ馬場伸幸・前代表らに近い議員が前原氏の責任論を強めた。吉村氏は党内融和を進めるため、前原氏に加え、幹事長や政調会長ら主要幹部を一新する方針を決めた。秋の臨時国会に提出予定の副首都構想の法案を成立させるには、挙党一致が不可欠と判断したためだ。

　一方、８日投開票の議員団代表選には、藤田氏、松沢成文参院議員、斉木武志衆院議員が立候補した。国会議員５７人の投票で共同代表を兼ねる議員団代表を選出するが、党内に多い大阪選出の議員に支持を広げている藤田氏が勝利する見通しだ。

　今後は幹部人事が焦点となる。藤田氏は馬場氏に近く、前執行部のメンバーを中心に起用すれば、党内対立が続く可能性もある。吉村氏は７日、「（新たな）共同代表と話をして人事を決めていきたい」と述べるにとどめた。

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維新、幹事長に中司氏起用で調整
2025年08月10日

　日本維新の会は、幹事長に中司宏選対本部長代理を起用する方向で最終調整に入った。国対委員長には遠藤敬前国対委員長を再登板させ、政調会長に斎藤アレックス衆院議員を充てる方向。関係者が10日明らかにした。